第27回ウィンターカンファレンス2011(那覇)

第27回ウィンターカンファレンス2011 in Okinawaのご案内

大会委員長

沖縄国際大学総合文化学部

上田幸彦

会員の皆様、第27回ウインターカンファレンス2011 in Okinawaについてご案内いたします。 沖縄には世界有数の透明度を誇る美しい海、琉球王朝時代からの史跡、文化遺産、 アメリカ文化など日本本土とは違った異国情緒あふれる見所が数多くあります。 またこれまで長寿を支えてきた沖縄の野菜、魚、アグー豚を使った沖縄料理のかずかず、 麺好きにはたまらない豊富な種類の沖縄そばなど、目にも舌にも喜びを与えてくれるもの満載です。 2月下旬は沖縄では「うりずん」が始まる季節、暖かくなり美しい花が咲き始める沖縄ではもっとも気持ちの良い季節です。 多くの皆様の来沖をお待ちしております。

大会概要

日時: 2011年2月26日(土)~28日(月)

プログラム

2月26日(土)
17:30-18:50 夕食バイキング(~21:00)
19:00-19:10 会長挨拶  磯 博行(兵庫医療大学)
19:10-20:10 若手研究者シンポジウム

「基礎と応用をつなぐ (1)」 企画者:上田幸彦

心理士の国家資格化問題もそろそろ大詰めに入っています。 その中で求められる心理士像は従来の相談室心理療法家モデルではない、 他職種との連携でも力を発揮する科学者‐実践家モデルに基づく心理士です。 このような心理士を養成するカリキュラムとしてこれまで以上に学部での基礎心理学が重視されます。 今後、臨床家には基礎的研究を基盤としたエヴィデンスにもとづく介入が、 そして研究者には臨床から得られた知見を更に発展させる研究が一層求められることが予想されます。 そこで今回は臨床家と研究者の双方の刺激となるように,このシンポジウムを企画しました。 発表内容は査読を受けたのち機関誌『行動科学』に掲載される予定です。

  1. 高次脳機能障害の基礎的研究と認知リハビリテーションへの応用-反応抑制のメカニズムの解明とその改善に向けて-
    矢野円郁(中京大学)

    高次脳機能障害は、とりわけ症状の現れ方に個人差が大きいという点で、系統的な研究が困難な対象であるが、より効果的な認知リハビリテーション方法の模索において、基礎研究の積み重ねが重要である。本発表では、認知リハの効果にもっとも影響すると考えられる「病識」について焦点をあてる。反応抑制に関する基礎研究の知見を紹介し、認知リハの現場における研究の可能性について考えるとともに、しばしば認知リハの基本的方法論として取り上げられる「エラーレス・ラーニング法」のあり方についても議論し、病識改善のアプローチを検討したい。
  2. 行動に伴う偶発的報酬が行動に及ぼす影響-ADHD児と対照児の比較研究から見えてくること-
    島袋静香(沖縄科学技術研究基盤整備機構こども研究所)

    注意欠陥多動性障害(ADHD)は、学問的、社会的、及び行動的発達に困難をもたらす児童精神疾患である。これまで比較的多くの科学的研究が行われてきたにもかかわらず、その原因はまだ明確に解明されていない。本発表では、行動に伴う報酬、報酬の中断、否定的結果に対する感受性と反応行動におけるADHD児と対照児の比較研究について紹介する。さらに、研究から期待できる臨床実践への可能性を検討する。
  3. 討論

2月27日(日)
07:00-09:00 朝食バイキング
09:30-16:00 フリー・ディスカッション
16:30-17:30 運営委員会(宿泊室またはロビーの予定)
17:30-18:50  夕食
19:00-19:45 教育講演  久留米大学 教授 津田彰 先生

「ストレス研究-これまでとこれから-」

演者の学生時代、ストレスの研究は、ストレス反応の発症メカニズムの解明や、情動ストレスを誘発する心理社会的要因の同定に主力が注がれていた。そのような流れの中で、逃避-回避反応が可能な場合とそれが不可能な場合とでは、ストレス反応が異なることが明らかになり、ストレッサーの認知的評価の重要性に気づかれ始めた。演者の心理学徒としての歩みは、生体のストレスの原因に対する考え方と捉え方、対応の仕方いかんによってストレス反応が決まるとする認知革命の進行とともに始まった。「心理的ストレスはどうして起こるのか?」「その作用メカニズムは?」「その基礎過程を実証的に明らかにしたい」という願いに駆り立てられ、爾来、40年が経過した。発表では、演者のデータをもとにストレス研究の成果が生活の中にどのように生かされ、役立っている点を強調することで、基礎研究の大切さについても言及する。

19:50-20:20 総会
20:20-22:10 若手研究者シンポジウム「基礎と応用をつなぐ (2)」 

  1. 抑うつ気分の持続と回復に関する実験心理学的研究-抑うつ気分欲求の充足がウィリングネスに及ぼす影響-
    甲田宗良(琉球大学大学院医学研究科精神病態医学講座)

    本研究の目的は、抑うつ気分欲求の充足が、困難な課題に対する取り組みに及ぼす影響を検討することであった。本研究の結果、抑うつ気分を過剰に経験することは課題への取り組みやその後の気分に悪影響であったが、逆に全く経験させないことも、同様の影響を及ぼした。つまり、抑うつ気分の回復には、抑うつ気分の喚起からの時間的経過が重要であり、回復の好機となるタイミングがあることが示唆された。こうした知見について、情動処理理論やマインドフルネスの観点から考察する。
  2. 多理論統合モデルによるストレスマネジメントとポジティブ心理学への応用
    外川あゆみ(久留米大学大学院心理学研究科)

    新しいストレスマネジメントの考え方として、ストレスマネジメント行動の変容に対する個々人の準備状態や実践の程度に応じ、個別最適化した介入が必要とされている。これらの問題を踏まえ開発された多理論統合モデル(TTM)にもとづくストレスマネジメント・プログラムについてその有効性や研究成果を報告する。さらに、このTTMステージの変容によって、人間のポジティブな側面(ウェルビーイングやポジティブ感情)をもどのように変化させうるかを検討していく。
  3. 討論
参加申し込み

宿泊代: ツイン利用 一人6,500円(朝食付き)、夕食は2,500円です。
2泊2食付・洋室2名利用だと¥13,000です。こちらで部屋割りをします。
(同室に泊まりたい方がおられれば、備考欄にお名前をご記入下さい)

注1) お1人で1室を利用したい方は,参加申込書にその旨を明記して下さい。(1泊9,800円)ただし、先着6名です。 シングル希望の方はなるべく下のホテルをご予約下さい。 シングルルーム希望の方は、会場近辺には、ホテルが多数ありますので、なるべく各自でお探し下さい。そのほうが、おそらく安く泊まれると思います。この近辺は新しい綺麗なホテルがたくさんあります。下のホテルは、いずれも会場から徒歩5分ほどです。航空券とホテルをセットで購入すると安くすむ場合があります。その場合、「県庁前」か「旭橋」近郊のホテルにされると、会場が近いです。
          
ホテルソルヴィータプレミア旭橋
琉球サンロイヤルホテル
GRGホテル那覇東町
沖縄かりゆし琉球ホテル・ナハ
東横イン那覇旭橋駅前
ダイワロイネットホテル沖縄県庁前
ホテル東急ビズフォート那覇
          
注2) 夕食が不要な方、宿泊が不要な方はそれぞれ、ご記入下さい。
注3) 宿泊日の7日前以降、キャンセル料が発生します。
          
参加費: 大学院生¥2,000、教員その他¥5,000です。
          
申込み: 大会に参加される方は参加申込書をダウンロードし、必要事項を記入してFAax、メールまたは郵送で申し込んで下さい。 (メールのタイトルには、「WC申込」とご記入下さい)

締め切り: 2011年1月28日(金)必着

日本行動科学学会 事務局
E-mail:jabs.office@gmail.com
郵送:〒673-0025 兵庫県明石市田町2丁目5-7
(株)行医研内

参加申込書ダウンロード

申込書ダウンロード(Microsoft Word)
大会申し込みは締め切りました(2011年2月1日)

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