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■ 大会情報

第32回ウィンターカンファレンス in妙高高原のお知らせ

大会長 坂田 省吾(広島大学)


 今年度の第32回日本行動科学学会ウィンターカンファレンス(略称WC)開催についてお知らせいたします。今年度は久しぶりに欧米の他学会で多く試みられているのと同様の形式でWCを開催いたします。場所は妙高高原です。よく学び、よく遊べをモットーに充実した学問的議論を深めてください。リフレッシュする場所での学問的議論では思いもかけない発想が生まれると期待いたします。多数の学部生、大学院生、研究者の参加をお待ちしております。1日目は、本学会の前会長を務められた磯博行先生の追悼シンポジウムです。テーマは『行動科学研究者のこだわり』です。2日目は若手による『海馬研究のフロンティア−機能的多面性の動作原理に迫る−』をテーマにしたシンポジウムを開催いたします。

【日時】 2016年3月13日(日) 16時 〜 3月15日(火)10時
【場所】  妙高・山里の湯宿 香風館
〒949-2112 新潟県妙高市妙高温泉 TEL:0255-86-2046 FAX:0255-86-2703

【宿泊費】7,800 円(1泊2食付)

*小学生は5,500円、乳幼児(小学生未満)は4,000円で宿泊頂けます(ともに1泊2食付き)。乳幼児の宿泊費は食事、寝具の有無により異なります。詳細は大会事務局へお問い合わせください。

*宿泊は基本的に参加者4〜5名での相部屋になります。個室をご希望の方は参加申込時にお申し付け下さい。また個室の場合は、上記の金額よりも宿泊費が上がる可能性がございます。また、部屋数に限りがございますので、ご要望にお応えできない場合がございます。何卒ご容赦ください。
*同室に泊まりたい方がいらっしゃいましたら、申込用紙の同室希望にお名前をご記入下さい。

【アクセス】
〇バス
 妙高高原駅前にて「池の平・杉野沢行き」のバスに乗車していただき、約3分後、「妙高温泉」で下車してください。突き当たりを左へ(小さな橋を渡る方へ)進んでいただき、見えてくる道路を渡ったら左手に見えてきます。香風館まで徒歩約1分。
〇タクシー
 妙高高原駅前より、約3分。(基本料金で着きます。)詳細は下記URLをご参照ください。
http://kohukan.com/kotsu.html
〇徒歩
 駅を背にして左へ真っ直ぐお進みください。約300m歩かれましたら、4方向に道が分かれる分岐がありますので、一番右手(39号線)の人道の坂道を進んでいただき、3番目の左折ポイントを左に曲がられたらすぐです。温泉街まで約15分です。

【大会プログラム】PDF版はこちらをご覧ください。
3 月13日(日)
15:30 受付開始
16:00〜 18:00  拡大運営委員会
 夕食時間については後日お知らせいたします。(夕食にあわせて総会を開催予定です)
20:00 開会(大会長 坂田省吾)
20:10〜22:00 磯博行先生追悼シンポジウム 『行動科学研究者としてのこだわり』
〇企画
 土江伸誉
〇話題提供
 中尾将大、山本直樹、加藤 司
〇指定討論
 杉岡幸三
22:00〜 行動科学学会交流会

3月14日(月)
20:00〜22:00 若手シンポジウム
『海馬研究のフロンティア −機能的多面性の動作原理に迫る−』
〇企画
 崎本裕也、高瀬堅吉
〇話題提供
 高野裕治、崎本裕也、配島旭
22:00〜 行動科学学会交流会

3月15日(火)10:00 解散

磯博行先生追悼シンポジウム 『行動科学研究者としてのこだわり』

〇企画
 土江伸誉(兵庫医療大学共通教育センター)
〇話題提供
 中尾将大(立命館大学文学部)
 山本直樹(マツダ株式会社)
 加藤 司(東洋大学社会学部)
〇指定討論
 杉岡幸三(姫路獨協大学医療保健学部)

■企画趣旨
 2015年2月17日に急逝された本学会前会長である磯博行先生の追悼シンポジウム『行動科学研究者としてのこだわり』を企画致しました。磯先生は、動物心理学を中心に精力的な研究活動を進められ、多くの業績を上げられました。新しい研究テーマや実験手法を闊達自在に採り入れられる方でしたが、行動科学の専門家としてのアイデンティティは揺らぐことがありませんでした。
 現代の行動科学は、広範なテーマに様々な手法を駆使してアプローチする学際的な研究領域となっています。研究領域の広がりは研究者の多様化でもありますが、行動科学の基礎教育を受けた研究者は、テーマや活躍の場こそ違っても、それぞれに出自の特性を発揮し、こだわり(哲学)を持って日々の業務に従事されている例が多いように思います。
 本シンポジウムでは、かつて髏謳カに薫陶を受・ッ、現在それぞれの専門領域でご活躍中の研究者3名にご登壇いただきます。行動科学研究者が持っている、また、持つべきこだわり(哲学)とは何かについて考えるとともに、磯先生のご遺徳を偲びたいと思います。

■話題提供
『先師(せんし)口伝(くでん)  −磯流行動科学研究法と教育法の要−』
中尾将大(立命館大学文学部)
 演者と磯博行先生との出会いは今から約16年前に遡る。演者はまだ学部の4年生であった。以来、先生が亡くなられるまで公私にわたりご指導をいただいた。演者は、研究者、教育者として磯先生に育てていただいた。演者にとって磯先生は「直接の師」であり、「研究の父」と言える存在であった。本講演の目的は演者の耳の底に留まる“先師”の教えを正しく伝えること、未来に向けてそれらをどのように発展させるかを論じることである。

『ヒトを中心に考えた自動車開発』
山本直樹(マツダ株式会社)
 ドライバの認知・行動特性の理解は安全な自動車社会の実現に不可欠である。近年、自動車の高知能化が進み、安全運転支援システムや自動運転技術が実用化されていく中で、ドライバ特性研究は益々注目を浴びている。本発表では、自動車の研究開発における行動科学的な視点からのドライバ特性研究とマツダの「ヒトを中心としたクルマづくり」の取り組みについて紹介する。

『故磯先生の研究哲学と私の研究』
加藤 司(東洋大学社会学部)
 磯博行先生のご生前のご苦労を偲び、謹んで敬弔の意を表します。本シンポジウムでは、磯先生と初めてお会いした際にお教えいただいた2つの研究哲学についてお話しいたします。ひとつは「研究の手続き」、もうひとつは「研究のためのツール」です。私の中で今も鮮やかに生き続けている磯先生から学んだ研究哲学について、皆さんに少しでも理解していただければ幸いです。

若手シンポジウム 『海馬研究のフロンティア−機能的多面性の動作原理に迫る−』

〇企画
 崎本裕也(山口大学)・高瀬堅吉(自治医科大学)
〇話題提供
 高野裕治(同志社大学研究開発推進機構赤ちゃん学研究センター)
 崎本裕也(山口大学医学系研究科システム神経科学分野)
 配島旭12・一谷幸男11筑波大学大学院人間総合科学研究科、2群馬大学大学院医学系、究科)

■企画趣旨
 症例H.M.の報告以降、記憶や学習における海馬の機能的意味が検討されてきた。脳の一領域の機能解明には古くから動物を用いた損傷実験が盛んに行われており、その研究成果は記憶・学習と海馬機能の関係を解明するうえで大きな成果をもたらしている。一方、損傷を行わずに海馬の神経活動を観察する方法として海馬脳波などがあり、記憶・学習中の神経活動の変化、また海馬脳波自体の発生機構などその原理解明も同様に進んでいる。本シンポジウムでは『海馬研究のフロンティア−機能的多面性の動作原理に迫る−』と題し、様々な視点から海馬の機能的意味やその動作原理を考察する。

■話題提供
『海馬シータ波の出現機構』 
高野裕治(同志社大学研究開発推進機構赤ちゃん学研究センター)
 海馬シータ波とは、脳内の海馬から直接記録することができる4〜10Hz程度の正弦波様の律動的で規則的な脳波のことであり、海馬シータ波の研究は学習・記憶の神経基盤として、これまで活発に行われてきた。海馬シータ波の出現機構については、橋吻側領域におけるネットワーク及び報酬系の起始核である腹側被蓋野のドパミン系が知られている。本講演では、海馬シータ波が複数の独立した駆動システムを有している意義について、展望することを試みたいと思う。

『Go/No-Go刺激弁別課題中の海馬θ波活動』
崎本裕也(山口大学医学系研究科システム神経科学分野)
 Go/No-Go刺激弁別課題において海馬機能が重要な課題として負パターニング課題、重要でない課題として単純弁別課題が提案されている。近年ラットを用いた研究において、負パターニング課題時のNo-Go反応中に海馬θ波のパワーが減少すると報告された。本講演では、他のGo/No-Go刺激弁別課題を用いた最新の研究報告をいくつか紹介し、どのような条件下での行動抑制が海馬θ波のパワーの減少を引き起こすのか考察する。

『ラットの長期記憶機能における後部帯状皮質および海馬の役割』
配島旭12・一谷幸男11筑波大学大学院人間総合科学研究科、2群馬大学大学院医学系研究科)
 記憶機能において海馬は大脳新皮質が協働して関わっていると考えられている。海馬の記憶機能への役割については膨大な研究がなされている一方で、大脳新皮質は長期記憶プロセスに関与していると考えられているものの、大脳新皮質のどの領域がどのような役割を果たしているかについてはよく分かっていない。本研究では、海馬やその周辺領域と密接な神経連絡を持つ後部帯状皮質に焦点を当て、同領域の長期記憶における役割や海馬との機能の違いについてラットを用いて検討した。

【申し込み】
 大会に参加される方は同封もしくは日本行動科学学会ホームページの申込用紙に下記の必要事項を記入の上、メールにて大会事務局まで申し込みを1月29日(金)までにお願いいたします。
(1)氏名、(2)住所、(3)電話番号、(4)メールアドレス、(5)臨床心理士ポイントの希望の有無、(6)参加費料金、(7)宿泊の有無、(8)宿泊での同室希望(同室希望者名を記入)
*申込用紙は下記URL よりダウンロードできます。
参加申込書(WORD) 参加申込書(Word形式)

【その他のお知らせ】
 香風館から最寄ゲレンデまではマイクロバスにて無料送迎があります。(池の平温泉スキー場:車で約6〜7分;妙高杉の原スキー場:車で約10分)
 リフト券、レンタルに関しましては各自で対応をお願いいたします。
 ゲレンデ情報は以下のURLをご参照ください。
池の平温泉スキー場:http://www.ikenotaira.net/
妙高杉の原スキー場:http://www.princehotels.co.jp/ski/myoko/

【大会事務局】
第32回WC準備委員会 (坂田省吾、崎本裕也、服部稔)
連絡先メールアドレス:wc_32nd[at]jabs.jp([at]->@)(担当:崎本裕也)

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